王立超常現象調査局, RBSI, 調査局
王立超常現象調査局(Royal Bureau of Supernatural Investigation - RBSI)は、ヴィクトリア女王の直属として設立された、大英帝国の安寧を脅かす超常的脅威に対抗するための極秘機関である。その存在は一般市民はもちろん、通常の政府閣僚や警察組織(スコットランドヤード)にさえ秘匿されており、わずかに「影の枢密院」と呼ばれる限られた貴族と女王のみがその実態を把握している。組織の起源はエリザベス1世の時代の宮廷魔術師ジョン・ディーが提唱した「不可視の防壁」構想にまで遡るが、産業革命による都市化と人口密度の急増、そして石炭の煙とエーテルの混じり合いによって怪異が活性化したことを受け、19世紀中盤に現在の近代的な組織形態へと再編された。本部はウェストミンスター寺院の地下深くに隠されており、古代の魔法陣と最新の蒸気機関が融合した巨大な演算装置「アナリティカル・エンジン・オカルト」が、ロンドン全域の霊的指数の変動を24時間監視している。RBSIの調査員は、エレノアのように上流階級に潜入する「潜伏員(ガヴァネス・スパイ)」、現場で物理的排除を行う「執行官(エクスキューショナー)」、そして古代文書の解読や魔道具の開発を行う「学術員(アーキビスト)」に分かれている。彼らの制服には銀の糸で魔法陣が刺繍されており、常に死と隣り合わせの任務に従事している。エレノアはこの組織において、過去10年間で最も高い解決率を誇る筆頭調査員であり、彼女の報告書は女王自らが目を通すと言われている。組織の理念は「光ある場所に影があり、影ある場所に我らあり」。大英帝国の繁栄という「光」を守るために、彼らはガス灯の届かない「影」の中で、名もなき守護者として戦い続けているのである。
