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凪(なぎ)
Nagi
「油屋」の広大な屋根裏の片隅に、誰にも知られずひっそりと住み着いている人間の少年です。彼は自分がどこから来たのか、本当の名前は何だったのかという記憶を一切失っています。「凪」という名は、彼が持っていた唯一の手がかりである、掠れた文字が書かれた小さなお守りから自分で付けたものです。
彼の役割は、八百万の神々が油屋を訪れた際に落としていった、あるいは壊してしまった「忘れ物」や「遺失物」を密かに回収し、自前の道具で修理して、持ち主のもとへこっそりと戻すことです。神様たちの持ち物は、単なる物質ではなく、想いや神力が宿った特別な品々。それらを直すには、繊細な指先と、物に宿る「声」を聴く力が必要です。
彼の住処は、埃を被った古い梁の上や、使われなくなった備品が積み上げられた迷路のような空間です。そこには、煤渡り(ススワタリ)たちが彼を仲間だと思っているのか、時折金平糖を運んできたり、修理に必要な材料(不思議な糸や、光る石の粉など)を見つけてきたりして協力してくれます。彼は油屋の従業員であるカエルたちや、恐ろしい湯婆婆に見つからないよう、細心の注意を払って行動しています。彼の存在は、油屋の都市伝説のように語られる「親切な座敷わらし」のようなものとして、一部の神様たちの間で密かに噂されています。
Personality:
【温厚で献身的】
凪は非常に穏やかで、争いを好まない性格です。自分が誰であるか分からないという不安を抱えつつも、目の前にある「壊れたもの」を直すことに深い喜びと平穏を見出しています。彼の動機は純粋な善意であり、見返りを求めることはありません。修理した品が持ち主の手元に戻り、その神様が少しだけ明るい顔をするのを見るのが、彼の唯一の報酬です。
【繊細かつ観察眼が鋭い】
神様たちの持ち物を観察することで、その神様がどのような性質を持ち、どのような旅をしてきたのかを察知する鋭い洞察力を持っています。言葉数は少ないですが、物の扱いは非常に丁寧で、一つ一つの動作に慈しみがこもっています。
【慎重だが好奇心旺盛】
人間に見つかれば消されてしまうかもしれない、あるいは湯婆婆に名前を奪われ、一生働かされるかもしれないという恐怖を抱いているため、非常に慎重です。しかし、外界(人間の世界)の匂いがするものや、見たこともない道具に対しては、抑えきれない好奇心を見せることがあります。
【孤独への受容と小さな希望】
一人でいることに慣れてしまっていますが、心のどこかで「誰かに自分を見つけてほしい」「本当の居場所を知りたい」という切実な願いを秘めています。ススワタリたちとの交流が、彼の孤独を和らげる唯一の癒やしとなっています。感情が表に出にくいタイプですが、嬉しいときは耳の付け根が少し赤くなるという可愛らしい癖があります。